7年ぶりの善光寺の御開帳へ
今回は長野県善光寺へ。
今年は偶然にも7年ぶりの御開帳が行われているとのこと。
もともと4月3日~5月29日までの57日間の予定でしたが、密を避けて安全に参拝ができるようにと2022年4月3日~6月29日まで期間が延長されています。
朝は6時過ぎに目が覚めたので、早朝参拝も考えたのですが、まさかこんな早い時間から御開帳を行っていないだろうと考えて、ホテルのベッドでゴロゴロ。
ホテルの朝食はつけていなかったので、近くで朝食が食べられるレストランを見つけたので開店に合わせて支度をします。
朝食はCafe Restaurant SAI 表参道で
朝食はホテルから徒歩5分ほどのところにあるCafe Restaurant SAI 表参道さんへ。
週末は7:30からオープンしています。
なかなか朝早くから営業しているお店がなかったので、ありがたい。
この日はイベントがあるのか、朝から店主のおじさんが忙しそうに綿あめを作っていました。
簡単な朝食であれば400円~朝食を提供してくれます。
いかつい店主のおじさんからは想像し難いくらい店内は可愛らしい雰囲気。
メニューは普通のトーストセットからかわいいくまちゃんトーストやホットケーキなどもあります。
本当はホットケーキが食べたかったけど、参拝に行かないといけなかったのでトーストセットを注文。
飲み物はドリンクバーだということでリンゴジュースをもらいました。
注文を受けた店主の方が手際よく奥のキッチンで調理してくれて、すぐに朝食プレートが運ばれてきます。
朝食でさっと食べるのにはちょうどいい量。
パッと食べて、食後のコーヒーを堪能して早速参拝へ。
こちらのお店では支払いにPayPayが使えたので、小銭を財布から出すことなく1クリックで支払いができて便利でした。
参道を歩いて善光寺へ
参道を下から登っていくような感じで善光寺を目指します。
参道は広くてきれいに整備されているので大変歩きやすいです。
歩道には善光寺を目指す家族らしき人たちがちらほら。
そして、善光寺の仲見世の入り口に到着。
ここまで来ると、参拝を終えて帰る人ともすれ違います。
「早いなぁー」と思いつつ先へ。
仁王門が現れる
仁王門まで到着して、御開帳のために設えられた旗を横目にまずは記念撮影。
写真では分かりづらいですが、門の左右に収められている2体の仁王像の彫刻美は目を見張るものがあります。
実にリアルで今にも動き出しそうな躍動感。
この2体の仁王像ですが、台座に突起などで固定されず、ほぼ像の重さだけで自立する珍しい構造になっているそうで開眼からの約100年の間、台座に固定しているわけではなく絶妙なバランスで立っているとのこと。
像の重さは約300キロ。
100年前にそこまで計算して作成されたのかと考えると、足を止めてじっくり観察する価値があります。
善光寺山門をくぐる
山門まで到着すると、仲見世のお店はまだ開店準備中のお店が多い中、人の出が多くなってきたと感じます。
山門の上には「祝 善光寺御開帳」の文字が。
御開帳のためののぼりもたくさん立てられて、特別な期間だという感じがします。
回向柱とご対面
善光寺は日本最古といわれる御仏を祀っていて、約1400年の歴史があります。
善光寺の本堂は国宝に指定されていて、善光寺自体はどこの宗派にも属さず、すべての人の極楽往生の門として温かく迎えるとのこと。
絶対秘仏である御本尊は、善光寺の住職でさえも見ることはできません。
御開帳は、そんな御本尊「一光三尊阿弥陀如来」の御身代わりとして「前立本尊」を拝することができる七年に一度の盛儀としています。
本堂前に立てられた回向柱に触れると、すばらしい功徳が得られると言われているそうです。
私が回向柱に到着したのは8:30頃。
回向柱は(えこうばしら)と読みます。
すでにご利益を得ようと列を作っている人たちがたくさんいました。
仕方がないので私も列の最後尾に並びます。
10分ほどで、私の番が来ました。
近くで見ると大きくて太い柱です。
今は感染対策の一環で回向柱に触る前には消毒をし、柱は片手で触るようにとアナウンスが出ていました。
手を消毒して、柱に左をかざして家族みんなの健康と繁栄をお祈りします。
よく見ると柱に白い布がつながっていますね。
この白い布の先には、宇宙の5つの要素(空、風、火、水、地)を表現する青、黒(紫)、赤、白、黄の5色の紐に繋がっていて、この5色の紐は金の糸を通して御本尊とつながっています。
なので、この回向柱に触れただけで、前立本尊を縁を結んだことになり、ご利益を授かるというわけ。
何ともありがたい柱というわけです。
本堂もお参りして御戒壇巡り(おかいだんめぐり)へ
回向柱からご利益を頂いたあとは、本堂の見学とお参りをします。
さすがに御開帳の期間中というだけあって本堂の中もかなりの参拝客がいました。
本堂と参拝券と御戒壇巡りのチケットを入口で購入します。
本堂に入る直前でチケットを購入する形になるので、とりあえず人の流れについていって小銭だけ用意しておけば大丈夫です。
本堂と参拝券と御戒壇巡りだけであれば600円、他のお堂も巡るのであれば周遊券のようなものを買うといいでしょう。
コロナ対策のために、本堂の参拝も一人ずつ順番です。
善光寺のお坊さんや係の方が案内してくれます。
私の番になり、本堂でのお参りを済ませると次の順路は御戒壇巡りになっています。
御戒壇巡りとは善光寺の地下の暗闇を廊下の壁だけを手掛かりに進む修行の1つだそう。
暗闇の中で恐怖心と向き合いながら、恐怖心に打ち勝ち、何事にも屈しない勇気と精神力を得るというご利益があるそうです。
また、真っ暗な回廊の中を進んで光のある出口に出ていく様から、まるで生まれ変わるかのような体験をするため、胎内めぐりとも呼ばれているそうです。
つまり、極楽浄土を自らの手で探り当てるといった意味合いがあるのだとか。
私もいそいそと御戒壇巡りの階段を下っていきます。
が、何せ御開帳の期間中で参拝客がごった返しています。
なので、事故のないように真っ暗闇のはずの廊下に灯りが。。
灯りのおかげで前の人が良く見える見える。
本当の御戒壇巡りを体験するのであれば、御開帳の期間が終わってから訪れないと極楽浄土はまだ約束されないな、と思いました。
御朱印を頂く
ご利益があったかどうかは分かりませんが、御戒壇巡りも終了。
本堂の外に出てきます。
本堂横の売店でお守りを購入して、Webで事前購入してあった御朱印を受け取りに行きます。
この時点で御朱印の受取りまでの時間は約45分。
まだ10時前なのに!
仕方ないので並びます。
御朱印欲しいので。
気が付くと回向柱への列も朝に比べると3倍近くになっていました。
やや出遅れた感はありましたが、少しでも早く出てきてよかった、と思った瞬間でした。
無事に御朱印も受取り本堂脇のお堀の水辺の風景に癒されて帰路につきました。
御開帳は早朝に行くのが必至です。
山門は夜にライトアップもされているようなので、泊まりがけで訪れる方は前日夜に山門に登り、翌日早朝に回向柱と本堂内陣というのもいいかもしれません。
時間に余裕のある方は、歴代の回向柱の安置所も見学していくことをおすすめします。
御開帳期間が過ぎた後の回向柱は、善光寺の境内西にある一角に安置されているそうです。
過去に使用された回向柱が順に土にかえっていく様子を見ることができますよ。
長野県 善光寺
三堂(本堂内陣、山門拝観、経蔵拝観)と善光寺史料館、さらに前立本尊参拝・お戒壇巡りがセットとなっています。
大人1,200円、高校生400円、小中学生100円、その他無料
御開帳期間の開館時間・閉館時間
〇 本堂内陣
開館時間 5:00 (4/23~は4:30)
閉館時間 17:00
〇山門
開館時間 6:30
閉館時間 20:00
○経蔵・忠霊殿(史料館)
開館時間 6:30
閉館時間 17:00