日本屈指のダムを巡り限定ダムカードをもらう旅
会津若松駅から福島県の田子倉ダムを巡り、福島県と新潟県の県境を車で走って奥只見ダムへ向かうドライブ旅です。
昨日は会津若松ワシントンホテルに宿泊しました。
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あちこち寄り道しながらゆっくり進んでいきます。
会津若松市内から田子倉ダムまでは車で約2時間かかります。
一般道を使って行くので少し時間がかかります。
只見川沿いの道の駅会津柳津に立ち寄ります
出発して30分ほどで眺望の良さそうな立派な橋が現れたので少し立ち寄りました。
只見川をL字に横切るような形で橋が2つかけられていました。
こちらがおそらく柳津橋。
そしてこちらが、道の駅会津柳津が近くにある瑞光寺橋という橋です。
ちょうど花火大会が開催されるらしく、お祭り用の提灯が飾り付けられていました。
遊歩道が整備されていて、向こうに見えるのが福満虚空蔵菩薩圓藏寺(靈巖山圓藏禪寺)というお寺だそう。
遊歩道の終わりを右手に登っていくとお寺の境内まで行くことができるようでした。
私たちは左手を進んで展望台へ行ってみることにしました。
展望台は開けた公園のような場所になっていて、これから始まる花火大会の会場が一望できるので場所取りのシートが敷いてありました。
橋の横のモチーフにも花火が描かれています。
調べたところ駐車場付きの有料席の販売もあるようで、水面に映る花火とのコントラストが幻想的な雰囲気を醸し出しそうです。
道の駅尾瀬街道みしま宿で只見線の絶景スポットへ
先ほどの道の駅会津柳津から10分ほど車で移動したところに「道の駅尾瀬街道みしま宿」という場所があります。
ここは只見線の路線が見渡せる絶景スポットがあるということで立ち寄りました。
道の駅尾瀬街道みしま宿でアイスクリームを買って涼を取り、さすがに只見線の列車が通るところは見れないだろうと思っていたところ、ちょうどあと4分で電車がやって来るということが分かったので急いで「第一只見川橋梁ビューポイント」へ向かいました。
階段がいくつもあって間に合わないか!と思ったのですが、意外と階段はすぐに上ることが出来てビュースポットに到着しました。
先に訪れていた方々が2組ほどいたので、邪魔にならないように場所を確保して電車が通過していくのを待ちます。
そしてすぐに電車が森の中から橋梁を渡って、別の森の中へ消えていく姿を見ることが出来ました。
只見川を渡る立派な橋梁を進んでいく電車の姿をとらえることが出来ました。
1日に往復10本程度しか走っていない電車をたまたま見ることができてよかったです。
車は只見川と只見線に沿ったり交差したりしながら進んでいきます。
思わず立ち寄りたくなる「天然の炭酸水」産出の地で立ち寄り
まだまだ夏ののんびりとした風景が続きます。
道の駅尾瀬街道みしま宿から車で約40分ほど進んだ途中に「天然の炭酸水」という立て看板があったので、思わず立ち寄りました。
天然の湧水というのは何度か立ち寄ったことはあるのですが、天然の炭酸水というのは初めてで、思わず停まってしまいました。
ここは「金山町大塩天然炭酸場」というらしく、炭酸水の製造工場がありました。
車を駐車場に停めて200メートルほど歩いていきます。
元々神社の境内だったのでしょうか、開けた場所に炭酸場がありました。
この辺りは水が豊富なようで、湧き水の横にきちんと整備された炭酸水の湧水場がありました。
自由に炭酸水を取水していいようです。
やかんが用意してあって、それを使って炭酸水を汲み上げます。
取水口から水面を見ると、確かに水泡がぷくぷく浮いてきているのが分かります。
やかんから汲んだ天然の炭酸水を飲んでみると、確かに炭酸水でした。
美味しい水で作った微炭酸水といったところでしょうか。
冷やしてハイボールなどにして飲んだら美味しいでしょうねぇ。
只見駅近くのパン屋さん「三石屋」さんでおすすめパンを購入
車は只見駅までやってきました。
途中、雪よけシェードのある道路やトンネルをいくつも超えていく道です。
夏の間は全く感じませんが、冬になると雪で閉ざされた厳しい土地になるのでしょう。
ここから田子倉ダムはもうすぐです。
車窓からの風景が美しい場所に出てきました。
田子倉ダムへ行く前にここでも寄り道をします。
昨日の居酒屋の常連さんに教えてもらった美味しいパン屋さんでパンを購入していきます。
人通りはあまりありませんでしたが、この「三石屋」さんには名物のパンを求める買い物客が次々と入店していました。
私たちは人気ナンバーワンと書いてあったパンと玄米パンを購入。
人気ナンバーワンのパンは大きなコッペパンに甘くて白いクリームが挟んであるパンでした。
後で食べてみましたが、たしかにとても美味しかったです。
素材が純粋に素直にパンの美味しさに変わっていったようなパンでした。
写真はないので、実際に行って食べてみてください。
Paypayも使えました。
そして、三石屋さんの近くには古い蒸気機関車が展示されていました。
C58形蒸気機関車というようで、愛称はシゴハチ。
1938年(昭和13年)から1947年(昭和22年)にかけて、431両が製造されたそうで、こちらは昭和15年製造。
この車両は川崎車輛の製造のようです。
今にも動き出しそうなきれいな状態で保存されていました。
「ダム湖百選」の田子倉ダムに到着
さて、ようやく田子倉ダムまでやってきました。
駐車場は30台ほどは駐車できるでしょうか。
そこまで広くはないですが、駐車場のすぐ横から田子倉ダムが見渡せる場所を眺めることができます。
かなり山間の場所にあるにも関わらず、アクセスはかなりいいように思いました。
田子倉ダムは阿賀野川水系只見川にあるダムで、今から50年以上前の昭和34年(1959)5月に運転を開始し、首都圏への電力供給を行っています
合計出力2,400,000 kWという東北全域の包蔵水力の25 %を只見川で賄う壮大な計画だったそうで、日本第2位の出力のある水力発電所です。
すごい規模です。
太平洋戦争終戦直後の1947年(昭和22年)にダム計画が持ち上がったそうですが、ダムの建設計画や住民への補償金額などを巡ってダム建設は紆余曲折を経て、実際に建設事業が正式にスタートしたのは1953年です。
駐車場脇にはキノコ汁などの軽食を食べることが出来るスペースがありました。
おにぎりとキノコ汁の組み合わせが美味しそうでした。
階段で下に降りるとトイレと食堂スペースがあったので、ここで食事をすることができるようです。
連日の雨の影響か、水量はかなり豊富にあるように見えました。
ここで発電される電気はどこまでも続いていきそうな送電線で色んな街を照らしていると思うと感慨深いです。
せっかくなので、ダムカードをもらうおうと辺りを見渡したのですが、「ダムカードは5分ほど車で戻った電源開発の展示館で配布しています」という趣旨の掲示があったので少し戻ってダムカードを入手しました。
シルバーラインを通って「奥只見ダム」へ
さて、次は新潟県に出て魚沼市のあたりから再び福島県との県境を目指す形でぐるっと迂回して奥只見ダムを目指します。
ここは居酒屋の店長さんおすすめの場所です。
田子倉ダムからは約2時間ほどかかります。
ここまで国道252号線を走ってきましたが、魚沼市まではこのまま国道252号線を進んで魚沼市で県道国道352号線からシルバーラインに入っていきます。
シルバーラインは2輪車や徒歩では進入禁止になっているのでご注意ください。
ここまでのんびり一般道を走ってきて、田子倉ダムもアクセスが良かったのでこの先も山道の一般道だろうという気分でいたのですが、ここからの道のりは想像していたものと全く違っていました。
魚沼市の小出方面から奥只見ダムまでは山間部へ入っていく割に真っ直ぐな道が続いています。
これは道のりの8割がトンネル道になっているためです。
最初はトンネルの切れ間から光が差し込む場所もあるのですが、段々トンネルの切れ間さえもなくなっていきます。
シルバーラインの表示が出てくる頃には薄暗い手掘りのトンネル道が10キロほど続きます。
この道は、奥只見ダムを作るために作られたトンネルだそうです。
時折、行き違う車がいましたが、交通量はほぼないのでかなり不気味です。
手掘りのボコボコした壁が余計に雰囲気出してます。
トンネル内は気温が低くなっているため、勾配を少しずつ登っていくとトンネル内部に霧が立ち込めて視界が極端に悪くなる場所もありました。
気を付けて運転してください。
写真がブレブレなのは、トンネル内の道がデコボコすぎてうまく焦点が合っていないせいです。
薄暗いトンネル道を延々走った先にはすぐに奥只見ダムの大きな駐車場が現れます。
アクセスがよかった田子倉ダムと比べるとかなりの秘境の溪谷に奥只見ダムは佇んでいます。
駐車場の一角には週末だけオープンしているいう奥只見レストハウスがあるので、後で行ってみようと思います。
まずはスロープカーに乗って遊覧船乗り場のある奥只見ダムの湖面まで向かいます。
料金は大人1人100円で子供は一人50円です。
ペットもケージに入れて乗車すれば乗ることができるようです。
タイミングが良かったのか、数分のスロープカーの旅が貸し切りになりました。
スロープカーを降りるとちょうど展示館へ上っていく無料シャトルバスが来ていたので、ダムカードをもらうために乗り込みました。
館内には、奥只見ダムの建設の歴史の写真や映像の展示がされていました。
ここで記名をして奥只見ダムカードと奥只見ダムの「選奨土木遺産」認定を記念した特別カードをもらいました。
枚数制限があるそうなので、レアカードをゲットできましたね。
展示館からは無料のシャトルバスが出ていましたが、歩いても数分で下ることができるので歩いて湖面まで戻ることにしました。
走ればぎりぎり遊覧船の最終便に間に合ったのですが、今回は奥只見湖の風景を楽しむだけにしておきました。
帰り道はスロープカー脇の遊歩道を歩いて下って駐車場まで戻ってきました。
最後にドライブインで36ソフト(サブローソフト)で涼を取って、帰路につきました。
山ぶどう味で美味しかったです。
ちなみにシルバーラインは道が悪すぎでうちの車が壊れてしまいそうだったので、帰りはシルバーラインの途中でシルバーラインを離脱して、国道352号線のくねくね道を下って帰ってきました。
山の尾根を伝った細い道を運転してくることになるので、運転初心者は走らないようにと立て看板がありましたが、本当にその通りで細い道を延々走ることになって、さすがに神経を使いました。
この道しかなかった時代にシルバーラインのトンネル掘削はどうしても必要だったんだなと思いました。
途中で雨に降られるわ何やらでどちらの道が良かったのか分かりませんが、こちらの道は一度入ったら引き返す場所はないので心して行ってみてください。
この後、小出インターチェンジから高速道路に乗って日本海側へ抜けて行きました。
日本の2大ダムを巡るドライブ旅を終えた感想
一般道をずっと走っていきましたが、交通量もさほど多くなくのどかな風景が続く道をドライブするのはとても楽しかったです。
途中で色んな見どころもあったので、飽きることなく一日運転することが出来るルートだと思います。
最初に訪れた田子倉ダムがものすごくアクセスが良かったので、甘く見ていたところがありましたが、一方で訪れた奥只見ダムへの道のりはびっくりするくらい険しい道のりで怖かったです。
この機会がなければ一生走ることがなかった道だと思うので、これはこれで貴重な経験ができたドライブでした。
バスも運行されているようなので、運転に不慣れな方はバスで奥只見ダムを訪れるのもいいかもしれませんね。
途中で立ち寄った新潟県の道の駅の食堂には昨年雪が積もった高さを展示していましたが、3メートル以上も雪が降ったようでした。
このドライブルートはきっと冬になると景色が一変して、一般の車両では通行できない区間も多いのでしょう。
それだけ厳しい自然と共存している土地だということなのでしょう。
夏の貴重な時間にドライブを無事に終えることができてよかったです。
今度は花火大会に合わせて訪れてみたいです。